前回の低温調理で豆乳ヨーグルト①乳酸菌編では乳酸菌とヨーグルトの魅力についてお話ししました。毎日乳酸菌を摂って、体質改善、心も体も整えましょう。というお話でしたね。

今回はヨーグルトの中でも豆乳ヨーグルトについて、そしてそれを低温調理器でつくっちゃおう!というお話です。

豆乳ヨーグルト、ご存知ですか?

豆乳ヨーグルトとは豆乳に乳酸菌を加えて発酵させたヨーグルトのこと。

豆乳ヨーグルトは豆乳の栄養素と乳酸菌をダブルで摂取できる、美容と健康にもってこいの食品です。

さあどんな力が隠されているのでしょうか。

では低温調理で豆乳ヨーグルト②豆乳ヨーグルトとその作り方編スタート!

豆乳ヨーグルトと牛乳ヨーグルトの違いは?

①植物性乳酸菌か動物性乳酸菌か

牛乳から作られたヨーグルトは動物性乳酸菌、豆乳ヨーグルトは植物性乳酸菌でできています。

乳酸菌編でお話しましたが、植物性乳酸菌のほうが胃酸に強く、生きて腸まで届きやすいんでしたね。その結果、腸内フローラの腸内細菌のバランスを整え、心と体を健康に導いてくれることに繋がります。

②栄養成分比較

栄養価 豆乳ヨーグルトVS牛乳ヨーグルト 100mlあたり

エネルギータンパク質脂質糖質コレステロールカルシウム
豆乳46kcal3.5g2.8g1.6g0
牛乳61kcal3.6g3.0g4.9g12mg120mg

牛乳ヨーグルトと比較して豆乳ヨーグルトは低脂質、低糖質でコレステロールゼロ。

カルシウムは牛乳が圧勝。

タンパク質は含有量自体にあまり差はありませんが、豆乳は植物性タンパク質、牛乳は動物性タンパク質です。植物性たんぱく質は吸収率が高く、吸収速度が遅いという特徴があるため、腹持ちがよいと言われています。

その他豆乳にはビタミン、ミネラル、大豆レシチン、大豆イソフラボン、大豆たんぱく質、大豆オリゴ糖、サポニンなどが含まれます。

③乳糖不耐症、牛乳アレルギーの方も食べられる

乳酸菌を手軽に取れるヨーグルトは食べたいけど、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしちゃうのよね。という乳糖不耐症、牛乳アレルギーの方でも、豆乳ヨーグルトならたべられます。

豆乳には乳糖は含まれません。また乳酸菌の”乳”は牛乳の”乳”ではなく、乳酸を作り出す菌という意味の乳酸の”乳”です。

逆に豆乳ヨーグルトは大豆アレルギーの方は食べられません。。。

*プラスアルファの大豆パワーもある!

そして豆乳ヨーグルトには豆乳ならではの大豆パワーが秘められています!

*乳酸菌+プレバイオティクス

植物性乳酸菌で作られる豆乳ヨーグルトは腸活に最適!しかも大豆にはプレバイオティクスとして大豆オリゴ糖、食物繊維がすでにふくまれています。乳酸菌はプレバイオティクスと一緒に摂取することがより効果的ということでしたので、豆乳ヨーグルトを食べるだけで、乳酸菌の働きをより活発にし、腸内環境の改善が期待できます。

*大豆イソフラボン

大豆胚芽に多く含まれるポリフェノールの仲間でフラボノイドに分類されます。日常的に摂取できる食材としては大豆だけといっていいくらいのようです。化学構造が女性ホルモンのエストロゲンと似ており、体内で女性ホルモンと似た作用をすることから、植物性エストロゲンと言われます。イソフラボンはエストロゲンの1000分の1から10000分の1の効力とされ、体に優しく穏やかに働きます。そして興味深いことに、エストロゲン不足時にはエストロゲン様の作用を有し、エストロゲン過剰時にはエストロゲン作用を減弱させる働きがあります。

・骨粗鬆症対策;閉経後は急激な女性ホルモンの減少のため骨粗鬆症のリスクが高まります。働きは穏やかですが、骨からカルシウムが過剰に溶け出すのを抑え、骨の健康維持に役立ちます。

・更年期対策;前述のように更年期になると女性ホルモンが減少します。いわゆる更年期障害です。イソフラボンは加齢に伴う症状(ほてり、ホットフラッシュ、イライラなど)を和らげるのに役立ちます。

・美肌対策;美肌ホルモンエストロゲンの働きをサポートし、若々しい肌を保つ働きがあります。肌の弾力をつかさどるコラーゲンを増やし、肌のハリを保ちます。

*大豆たんぱく

大豆タンパク質はゆっくりと体内で吸収されるため、腹持ちが良いです。

食品の持つ必須アミノ酸の含有率を数値化した指標を”アミノ酸スコア”といいます。アミノ酸スコアは満点の100点に近いほど良質なタンパク質とされていますが、大豆のアミノ酸スコアは100で、体に必要とされ、体内では合成できない必須アミノ酸をバランスよく取ることができます。吸収率も高く、95%で体内でほぼ完全利用できるすごいたんぱく質なんですね!

*サポニン

・強い抗酸化作用により、活性酸素を除去し、脂肪の酸化を防ぎ、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などをふせぎます。

・NK細胞を活性化し、免疫力をアップして風邪などをひきにくくなります。

・腸で吸収されたブドウ糖と脂質の結合を防ぎ、脂質の蓄積を予防する働きがあります。肥満予防。

*レシチン

・体の細胞膜の成分。体内の細胞が不具合を起こさないよう細胞膜を健やかに保ち、次々に新しい細胞が生まれるための働きをしています。

・強い乳化作用により、血管の内壁に付着したコレステロールを乳化して血流をスムーズにする。

・神経伝達物質であるアセチルコリンの基となり、脳を活性化して認知症の予防にも効果が期待されています。

*不飽和脂肪酸

豆乳ヨーグルトの原材料である豆乳には、良質な不飽和脂肪酸が多く含まれています。特に私達の体の中で合成することのできない必須脂肪酸であるリノール酸、α-リノレン酸が含まれています。

豆乳ヨーグルトのデメリット。。。

*大豆イソフラボンの摂取量制限について

大豆イソフラボンには乳がんや骨粗鬆症、前立腺がんを予防する効果があることが知られていますが、その一方で乳がん発症、再発や子宮筋腫のリスクを高める可能性もあると言われています。

内閣府食品安全委員会によると大豆イソフラボンの1日あたりの摂取上限は大豆イソフラボンアグリコンに換算して70-75mg です。これは豆乳にして300g、コップ1杯半にあたります。ただしこの上限値について

大豆イソフラボンアグリコンの一日摂取目安量の上限値、70−75mg/日は、この量を毎日欠かさず長期間摂取する場合の平均値としての上限値であること、また、大豆食品からの摂取量がこの上限とを超えることにより、直ちに、健康被害に結びつくというものではないことを強調しておく。

内閣府食品安全委員会

と記してあります。そして

大豆イソフラボンアグリコンとしておおよそ30mg/日を閉経前女性における、特定保健用食品としての大豆イソフラボンの安全な一日上乗せ摂取量の上限として設定されています。錠剤やカプセルなどのいわゆる健康食品、サプリメントも同様に扱うとのことです。

1日の上限を75mgにして、サプリで摂るのは30mgまでってことね。

実際、国民の半数は摂取量18mg以下とのこと。

大豆イソフラボンアグリコン75mgの目安としては

納豆1パック→36mg、木綿豆腐1/2丁150g→42mg、絹ごし豆腐1/2丁→38mg、

厚揚げ1/2枚→37mg、薄揚げ1枚→12mg、きなこ大さじ2杯→19mg、味噌20g→6mg、

調整豆乳1本200g→41mg、成分無調整豆乳100g→30mg

となります。

上記を参考に節度を持って大豆イソフラボンを摂取しましょう。

あとのデメリットとしては

・カルシウムの量が少ない

・豆乳の香りがし、味が淡白なので豆乳が苦手な人はまずいと感じることも。

・大豆アレルギーの方は食べられません。

早速豆乳ヨーグルトを作ろう

豆乳ヨーグルトの魅力がわかったところで、早速豆乳ヨーグルトを作っていきましょう!

準備するのはこの2つ↑。(とスプーンと低温調理器)

marusan 豆乳グルト”と”スジャータめいらく 有機豆乳”! (その他のヨーグルトは下に追記しています)

”豆乳グルト”を選んだのは、近くのスーパーで手に入る豆乳ヨーグルトがこれだったから。。。

”有機豆乳”を選んだのは、牛乳パックタイプで、上をパカッと全部大きく開けられて種の出し入れをしやすいから。清潔操作が楽ちんなので、別の容器にうつさず、パックごと使います。

↑このタイプは注ぎ口から種を入れるのが至難の業。。。ロートを消毒するのも面倒くさい。

(CHINKAの先輩は、このタイプの豆乳に、液体状のヨーグルトを注いでつくっています。このタイプの方が高さが低くて、ヨーグルトメーカーに入りやすいらしいです)

*作り方 手順

①有機豆乳の上をパカッと開けて、100−200ml(ヨーグルトの種を入れるスペースができるくらい)豆乳を別の容器に移します。(この豆乳はあとでムッシュがプロテインを溶かして飲みます)

②煮沸消毒したスプーンで豆乳グルトを100−200g豆乳の中にうつして振る。

③豆乳の上を何かで止めて、低温調理器に入れて42℃で8時間湯煎。

④出来上がり☆BONIQなら豆乳2本分作れます。

何パターンか試してみて、これが一番手間がかからず、清潔っぽく作れました。

こんな感じ。メチャクチャ簡単。

*硬さの調整

大豆固形分が多いほうがより硬めに仕上がります。

大豆固形分出来上がりのイメージ
7%以下飲むヨーグルトのようなとろっとした感じ
8−9%滑らかなヨーグルトのような食感
10%以上絹ごし豆腐のような食感

この有機豆乳は大豆固形分10%なので、結構固めです。

*酸味の調整

酸っぱくなる原因としては、時間をおきすぎて発酵が進んでいる、温度が高くて発酵がすすんでいるなどが考えられます。が、種になるヨーグルトの種類でも全然違います。

常温で作る方法もありますが、気温で発酵具合が変わるのが面倒なので、CHINKAは低温調理器で安定の味をつくるのが楽ちんだと思っています。ちなみに、温度を一定に保てれば良いので、意外にオーブンとか炊飯器とかに低温調理モードが付いていたりします。探してみてください。

できたてはやや豆の匂いと酸味があるので、苦手な方は冷やして食べると食べやすいです。

そしてCHINKAはものによってはこれ↓を足します。

北海道てんさいオリゴHPより

左側の、ベーシックタイプの北海道てんさいオリゴ。豆乳ヨーグルトは大豆オリゴ糖がふくまれているので、あえてオリゴ糖を足す必要はないのですが。。。

コクが出てめちゃくちゃおいしくなります。白いシロップタイプのオリゴ糖と全然味が違って、ヨーグルトを仕方なく食べるじゃなくて、美味しいからたべる!って感じになるんです!そしてムッシュは大量冷凍ブルーベリーを入れて食べています。ポリフェノールまみれです。

以上低温調理で豆乳ヨーグルトの作り方でした。

*追記 TOPVALU 豆乳ヨーグルトで作ってみた!

イオンに行ったので、TOPVALUの豆乳ヨーグルトを買ってみました。マルサンよりちょっとお安めです。

作り方はいつもどおり。BONIQで42℃8時間です。

マルサンより酸味が少なく、なめらかなものに仕上がりました!充填豆腐くらいのイメージでしょうか。こちらのほうがクセがなく食べやすい気がします。(BONIQで同時に作って比べてみました)オリゴ糖なしでも食べられます。

実はpokka sapporoがつくっている?という話もあり、味はSOYBIOに近いです。

ただ気になるのは乳酸菌が”2種の生きた乳酸菌”としか書かれていないこと。HPにも載っていません💧

特にこだわりはないのでいいですが。。。ちょっと知りたい気がします。

*追記 pokka sapporo  SOYBIO 豆乳ヨーグルトで作ってみた!

またイオンに行ったのでソイビオ 豆乳ヨーグルトを増やしてみました。

お値段はマルサンといっしょ。TOPVALUより高め。作り方はいつもどおり。

マルサンより酸味が少なくなめらかです。マルサンと硬さは近いけど、滑らかさがTOPVALUみたいな感じで食べやすいです。

クセのないまろやかな味との表記どおりです!クリーミーな感じでおいしい!オリゴ糖無しで美味しく食べられます。

4種の生きた乳酸菌(ラクトバチルス属2種、ビフィドバクテリウム属、ストレプトコッカス属)で作った植物性ヨーグルト。

吸収しやすいアグリコン型イソフラボンが売りです。食物繊維も入ってます。

いまのところ一番お気に入りです。

以下、めいらく有機豆乳で増やした豆乳ヨーグルトの比較です。

豆乳グルトTOPVALUSOYBIO
酸味3/52.5/52.5/5
硬さ3/52.5/53/5
食べやすさ豆っぽさと酸味ありクセすくないクリーミーでくせなし
乳酸菌植物由来
TUA4408L
大豆イソフラボンを
吸収しやすい形に変換する
6億個/120gあたり
2種の生きた
乳酸菌
4種の生きた乳酸菌
ラクトバチルス属2種
ビフィドバクテリウム属
ストレプトコッカス属
表記(うり)お通じを改善する食物繊維
(イヌリン)
4g
吸収しやすい
イソフラボン
食物繊維
イソフラボン31mg(アグリコン
型に変換する乳酸菌使用)
7.4mg9mg
(アグリコンとして)
タンパク質3.5g2.9g3.9g
カロリー45kcal41kcal49kcal
食物繊維4g4.3g

*”大豆イソフラボン配糖体から大豆イソフラボンアグリコンに換算する場合、配糖体との分子量の比から原則として0.625をかけて換算。ただし個々の食品に含まれる大豆アグリコンの量は分析しないとわからない。by内閣府食品安全委員会”ということなので、アグリコン型としては31mg×0.625=19mg?くらいなのかもしれないです?

いまのところ、食べやすさ順でいうとSOIBIO→TOPVALU→マルサンでしょうか。

栄養的にはSOYBIOとマルサンで何を優先するかで迷うところですが、SOYBIOはオリゴ糖いらずで食べられるので、CHINKAはいまのところSOYBIO押しです。

おわりに

豆乳ヨーグルトの魅力伝わりましたか?

種になるヨーグルトや、豆乳の種類、発酵のさせ方で味は変わるので、好きな組み合わせで、好きな発酵時間で自分好みのヨーグルトを作ってみてください。乳酸菌編でも書きましたが、菌によって効能も違うので、いろいろと試して自分にあうヨーグルトをみつけるといいと思います。

作ったヨーグルトでまたヨーグルトを増やす事もできるようですが、乳酸菌の活性力と雑菌の繁殖を考えると再発酵は自己判断でお願いします。質のいい乳酸菌を取らないとなんのために食べているかわからなくなってしまうと思いますが。

動物性乳酸菌の牛乳ヨーグルトを豆乳に入れても増えるという意見もありますが、それに関しては文献がみつからずCHINKAはよくわかりませんでした。すみません。

豆乳ヨーグルトを作っておいていると、朝食に簡単に一品追加できたり、小腹がすいたときに食べたりととっても便利でヘルシーです。

みなさんも明日から豆乳ヨーグルトでヘルシー&ビューティー生活始めましょう!

清潔に作れそうないろいろ気になる乳酸菌があったので、リンク貼っときます!自分にあう乳酸菌を見つけてみてください!