美容と健康を学ぶ上で欠かせないのが

“活性酸素“と“抗酸化物質“。

でも活性酸素って何?抗酸化物質って何?

この2つを理解したら自分のライフスタイルも変わるかも!

まずは基礎的なお勉強から。

それでは活性酸素と抗酸化物質、お勉強編スタート!

活性酸素って何?悪いものなの?

活性酸素とは”他の物質を酸化させる力が非常に強い酸素”のこと。

活性酸素は肌のシミ、シワといった老化現象から動脈硬化、がんなど多くの生活習慣病の原因として注目されています。

では活性酸素はどのようにして発生するのでしょうか。

私たちは呼吸によって酸素を取り込み、エネルギーを作り出します。

このエネルギーを作り出す過程で、酸素の一部(約2%)が活性酸素に変化してしまいます。

本来、酸素+水素+4つの電子がくっついて、水になってめでたしめでたしとなるところが、電子がきちんと4つもらえず、水になれなかった宙ぶらりんな酸素ができてしまうのです。

この活性酸素、電子が足りないので、ラジカルと言われる、とても不安定な状態になっています。

そして自分が安定するために、他の物質と結びつこうと、他の組織や細胞を攻撃してまわるのです。

その結果、”攻撃された細胞が障害を受ける(電子を失う)=酸化”という結果になります。

活性酸素って、自分が満たされたいために他人を傷つける、さみしい酸素のことね💧

そして傷つけられた物質は、自分が安定すべくまた別の物質を傷つけていくという負の連鎖反応に、陥っていくのです。

みんな1人は嫌なのね。負のスパイラルの始まりよ。

また、体の細胞をおおっている脂質の細胞膜が活性酸素に攻撃されると、酸化して過酸化脂質と呼ばれる物質に変化します。

発生した過酸化脂質は近くにある脂質を次から次に酸化せ、増加した過酸化脂質は細胞膜の機能を失い、細胞内に様々な障害が起こり、動脈硬化、心筋梗塞などの原因となるのです。

活性酸素にはスーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重項酸素があります。

一重項酸素←酸素→スーパーオキシド→過酸化水素→ヒドロキシラジカル

だいたいこんなふうに変化するイメージです。

活性酸素の体への影響

活性酸素が過剰に産生されると、細胞を障害して

がん、動脈硬化、心筋梗塞、炎症、生活習慣病、しみ、しわなどをひきおこしてしまいます。

老化するとなりそうなやつね。

活性酸素をほっとくわけない!ヒトは活性酸素を無害化できる!

酸素を使って生きていく上で、活性酸素が生まれてしまうのは、ある意味宿命。。。

しかし、生体には活性酸素を無害化する仕組み

”抗酸化反応防御機構”が備わっているのです!

スーパーオキシド消去酵素(SOD)、カタラーゼ、グルタチオニンペルオキシダーゼと呼ばれる酵素が体内で合成され、過剰に発生した活性酵素を無害化してくれます。

しかし、これらの酵素を作り出す力は年齢とともにおとろえていくのです。

そうなると活性酸素の働きがつよまって、からだのあちこちに酸化がすすんでしまいます。

活性酸素をふやしてしまう原因とは?

活性酸素だって、本当は細菌やウイルスから体を守ってくれる大事なもの。
過剰に発生することがよくないのよ!

*タバコ

*アルコール

*激しい運動

*過度の紫外線

*過度なストレス

*古くなり酸化した油の摂取(スーパーの揚げ物など)

その他食品添加物、スナック菓子、ファストフード、環境汚染物質など。

だいたいよくないって分かりそうなものばかり。

活性酸素を増やさないよう、生活習慣を見直しましょう。

じゃあ外から取っちゃいなよ!抗酸化物質!

加齢で無害化する力が弱くなった、活性酸素を増加させてしまった。。。

じゃあ抗酸化物質をとりましょう!

抗酸化物質とは酸化反応を抑える物質のことです。

ビタミンA

ビタミンAは元々体に備わっている抗酸化力をアップさせ、コレステロールの酸化を防いで動脈硬化を予防したり、目や皮膚を健康に保つ働きがあります。

脂溶性ビタミンなので、油と一緒に料理すると吸収率が良くなります。

ただし、高温で加熱するとAGEsが発生してしまうので、茹でてオリーブオイルなどのドレッシングで食べるのがおすすめです。

動物性;レバー、ウナギ、チーズ、鶏の卵

植物性のもの;緑黄色野菜

ビタミンC

最もよく知られる抗酸化物質。

水溶性抗酸化物質で細胞の内外に働きます。

活性酸素に電子を渡し、活性酸素を消去すると同時に、自分はラジカル化してしまう。。。

でもなぜかラジカル化したビタミンC同士で集まりまた安定化するというツワモノ。

しかも後述する、ラジカル化されたビタミンEさえも元の抗酸化活性を有するビタミンEに回復させるという神的存在。

ただしそんな神的ビタミンCは体内合成ができないため、毎日摂取することが必要となります。

果物(柿、キウイ、イチゴ、オレンジ、レモン)、野菜(ブロッコリー、カリフラワー、パセリ)、芋類(さつまいも)に多く含まれます。

熱に弱いので、生かさっと下茹でで食べましょう。

ビタミンE

脂溶性抗酸化物質。

からだの細胞を覆っている細胞膜の脂質過酸化反応とその拡大を防止し、細胞膜をまもリます。

脂質過酸化反応とは活性酸素が脂質を酸化させ、過酸化脂質を連鎖的に作っていく反応のことで、過酸化脂質は心筋梗塞などの原因となるとにかく悪い物質です。

このときビタミンEは活性酸素に自分の電子を差し出して、自分がラジカル化してしまうのですが、そんなビタミンEをビタミンCが抗酸化作用を有するビタミンEに復活させてくれるのです!

なのでビタミンC&Eは一緒に摂取しましょう。

体の中には60兆個の細胞があるので、それを全部守ろうとすると多くのビタミンEが必要になってきます。

ナッツ類(アーモンド、ヘーゼルナッツ)、落花生、うなぎ、かぼちゃ、モロヘイヤ、アボカドに多く含まれる。

カロテノイド

カロテノイドは動植物に含まれる色素の総称で750種類以上に及びます。カロテノイドは紫外線や活性酸素から細胞を守るために作られた成分です。

人の皮膚や臓器にも存在していますが、自分で作り出すことができないので食品や化粧品から摂取する必要があります。

カロチノイドの種類により対応する活性酸素の種類が異なるので、老化予防には様々な種類のカロテノイドを満遍なく摂取することが大切です。 

*βカロテン

カロチノイドの一つ。

活性酸素である一重項酸素に結合し、無害な酸素に変換してくれます。

ヒトにはこの一重項酸素を消去する酵素はなく、唯一消去できるのがカロチノイドなのです!

カロチノイドもまたビタミンE同様細胞膜の脂質過酸化反応の負の連鎖を断ち切ります。

人参、かぼちゃ、春菊、ほうれん草、こまつな、レバー、うなぎ、モロヘイヤ

ビタミンC、ビタミンE、βカロテンは協力して働くので、一緒にとろう!!

*アスタキサンチン

サケ、桜エビ、いくらの赤い部分に含まれます。

ビタミンEの1000倍、βカロテンの40倍の抗酸化作用があると言われています。

ポリフェノール類

フラボノイド、カテキン、タンニン、アントシアニン、イソフラボン、カカオポリフェノールなど。

SOD様物質と言われ、活性酸素に電子を与え、無毒化させます。

植物の色素や苦味の元となる部分で、植物が過酷な生育環境に耐えて生き残るために、細胞を守る成分なので、高い抗酸化力があります。

ポリフェノールの抗酸化力はビタミンEやビタミンCの数十倍といわれていますが、体内に蓄積させておくことができないため、定期的に摂取することが重要となります。

赤ワイン、ブルーベリー、りんご、ココア、緑茶、ウコン、大豆、キウイ、タマネギに多く含まれます。

フルーツの皮に多く含まれるので皮ごと食べられるものを選ぶとより良いです。

スパイス

強い抗酸化作用があります。胡椒、ターメリック、パプリカ、カイエンペッパー、チリパウダー、ローリエなど抗酸化作用を持っています。

是非料理に加えてみてください。

ミネラル

セレン、亜鉛、銅、マンガンなど生体内の抗酸化酵素の活性維持のために必須です。

おわりに

活性酸素と抗酸化物質の仕組み、わかりましたか?

結局は活性酸素を増やさない生活習慣をし、抗酸化物質をたくさんとる。

それで体が錆びないなんて簡単簡単!

要は 活性酸素 < 抗酸化反応防御機構 + 抗酸化物質 
にすればいいのね!

抗酸化生活で美容と健康を手に入れましょう。

さて今から赤ワインでポリフェノールでもとろうかな☆