糖化を攻略!アンチエイジング!③低温調理法で登場した、豆乳ヨーグルトのご紹介です。
豆乳ヨーグルトとして1つにまとめてアップしようと思ったのですが、乳酸菌の魅力について伝えたいことが多すぎて、今回はまずは乳酸菌編にしました。
乳酸菌のパワーを知らずしてヨーグルトは語れない!
明日から乳酸菌が絶対取りたくなるはず!
それでは低温調理で豆乳ヨーグルト、乳酸菌編スタート!
Contents
乳酸菌とは
乳酸菌とは”糖類を分解して乳酸を作る細菌の総称”で、ヨーグルトやチーズ、味噌、漬物、キムチなど古くから世界中の発酵食品に利用されています。
乳酸菌の持つ健康機能としては、整腸作用、感染防御作用、抗アレルギー作用などが明らかとなっています。さらに近年、健康と腸内細菌の関係が注目されており、腸はヒトの肉体的健康、精神的健康、生命維持と非常に密接に関係していることが明らかとなっています。そんな健康の源である腸を整えてくれる乳酸菌について学んでいきましょう。
乳酸菌ってどこで何してるの?
乳酸菌は広く自然界に生息しており、食品、ヒト、動物、土壌などに分布しています。
*食品に付着した乳酸菌
乳酸菌は食品をエサにして増殖し、乳酸を産生するとともに食品成分を変化させます。これを発酵といいます。発酵を利用した食品といえば例えば、乳を発酵したヨーグルト、チーズ、野菜を発酵した漬物・キムチ・醤油・味噌などが有名ですね。
乳酸菌が食品を発酵することで
①食品のたんぱく質や糖質を分解することによる栄養の吸収性向上
②ビタミンB群などの栄養素の産生
③乳酸や抗菌物質を産生することによる食品の保存性の向上
④酸味や旨み、香気成分の付与といった美味しさの向上
といった食品の機能を高める働きがあります。乳酸菌も取れて、栄養価もアップの発酵食品は積極的に摂取しましょう。
また乳酸菌には動物性と植物性があります。
*動物由来の乳酸菌;ヨーグルトやチーズに含まれている
牛や山羊のミルクに含まれる乳糖をエサに育ち、生きたまま腸内に届けば、人の腸内で長く生きる事ができます。
*植物性乳酸菌;味噌や醤油に含まれている
植物に含まれるブドウ糖、果糖、ショ糖をエサに育ち、胃酸に強いため、人の腸内まで生きたまま届きやすい。
植物性乳酸菌は胃酸に強く、腸まで生き残りやすいのは植物由来の乳酸菌なのね!
*ヒトの生体内、特に小腸には乳酸菌が多く存在している
食品だけでなく、乳酸菌は体内にも多く存在し、
①乳酸菌が腸内で増殖することにより、産生した乳酸で腸内を酸性にすることで悪玉菌の増殖をおさえ、小腸や大腸が食べ物を消化吸収する環境を整える。
②腸内でビタミンB群や葉酸、ビオチンなどの栄養素を合成し免疫系を活性化する。
など健康な体を維持する上で重要な働きをしています。
*口腔内にも
虫歯や歯槽膿漏の原因菌から口腔環境を守る働きをしています。
乳酸菌を取ることにより、腸が綺麗に整い、体の中から少しずつ体質が改善され様々な健康効果が得られます。乳酸菌は排便関係だけではなく、胃潰瘍、心臓病や脳卒中の原因、免疫機能、肌の状態、口腔環境、メンタルヘルスなどにも効果を発揮します。
乳酸菌だけじゃない!腸内細菌って超大事!!
ヒトの腸管には乳酸菌以外にも様々な細菌が生息しており、数にして100兆個以上、重さでは1.5kgといわれています。これらは腸内細菌と呼ばれ、様々な細菌がバランスを保ちながら一種の生態系を形成しています。腸内細菌は種類ごとに集団を形成し、びっしりと腸管に生息している様子が花畑のようであることから”腸内フローラ”や”腸内細菌叢”と呼ばれています。
腸内細菌叢は体に良い働きをする”善玉菌”、体に有害な働きをする”悪玉菌”、どちらにも属さない”日和見菌”と大きく分けて3つのグループで構成されています。
善玉菌;乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌、酵母菌、麹菌に代表される菌。糖分や食物繊維を食べて発酵させ、乳酸や酢酸を作ることで腸内を弱酸性にする。消化吸収の促進、感染防御、免疫刺激、ビタミン合成などわれわれの健康維持に貢献しています。
善玉菌のほとんどを占めるのは乳酸菌よ!
乳酸菌を摂って、善玉菌優勢の腸内フローラを作ろう!
悪玉菌;病原性大腸菌、ブドウ球菌、ウェルシュ菌に代表される菌。タンパク質や脂肪を食べて腐敗させ、発がん物質や毒性物質を作り、腸内をアルカリ性にする。病気の引き金となります。
ただし悪玉菌はタンパク質を分解し、便として処理できるようにしてくれるため、完全になくなってはいけない菌です。バランスが重要となります。
日和見菌;バクテロイデスや大腸菌(無毒株)に代表される菌。善玉菌が優勢なときはおとなしくしているが、悪玉菌が優勢になると有害な作用を及ぼすことがある。
これらの腸内細菌の理想的なバランスは
善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7といわれその理想的なバランスであるときに排便はスムーズで、肌の状態もよく、免疫系も活性化している状態だと言われています。
腸内の善玉菌が優勢になると腸内が弱酸性に保たれ、悪玉菌の増殖やそれに伴う有害物質の生成がおさえられるとともに、体外から侵入した有害な菌もアルカリ性を好むため、外から侵入した有害な菌もほとんど死滅します。
しかし、いつものように、食生活の乱れ、運動不足、ストレス、喫煙で腸内細菌のバランスは崩れてしまいます💧
また加齢とともに腸内細菌のバランスはくずれます。乳酸菌は加齢とともに減少し、乳児期に100億個以上いた乳酸菌が50代では1億個ほどになってしまいます。
バランスが崩れ、悪玉菌が優勢な状態となると、産生した有害物質により、便秘、肌荒れ、疲れやすい体質になります。また免疫力が落ちるため、風邪をひきやすくなったり、花粉症が悪化したりすると言われています。
腸内バランスの改善がアンチエイジングにつながっていくのです!!
そして善玉菌の殆どを占めるのは乳酸菌であるため、乳酸菌を摂取することが善玉菌郵政の腸内フローラを作り出すことに大きく役立つのです!
善玉菌を増やす = 乳酸菌をとる → 健康&アンチエイジングなのね!
腸内細菌のバランスを整えるためには?
加齢、乱れた食生活、ストレス、過労などにより崩れてしまった腸内細菌のバランスはどうやって整えればいいの?
食事、運動、睡眠など生活習慣の改善はあたりまえ💧として、”プロバイオティクス”や”プレバイオティクス”といった機能食品の積極的な摂取が有効です!
ここで、プロバイオティクス、プレバイオティクスとは?
*プロバイオティクス;十分摂取したときに体によい効果を与える生きた微生物
乳酸菌、ビフィズス菌など、善玉菌の生菌製剤やそれらを含むヨーグルトや乳酸菌飲料など。
*プレバイオティクス;大腸内の善玉菌の増殖促進、悪玉菌の増殖抑制により、からだによい影響を与える難消化性の食品成分
難消化性の食物繊維(難消化性デキストリン、ポリデキストロース、イヌリンなど)やオリゴ糖(大豆オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖など)など。
プレバイオティクスはヒトの消化管では分解されず、腸まで届き、特定の善玉菌を増殖させます。
また腸内細菌によってプレバイオティクスは最終的に短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)にまで代謝され、腸内を酸性にすることで悪玉菌の増殖をよくせいするなど、整腸作用を発揮します。
さらにこれらの短鎖脂肪酸は全身に作用し、インスリン抵抗性の改善、血中コレステロール値の低減、抗アレルギー効果などからだによいさまざまな効果を及ぼすのです!
菌達の力を借りて、体の中から体質を変え、病気にならないように予防していくことができます。薬に頼ることなく、病気を未然に防げるならとてもうれしいことですよね。
プレバイオティクスを乳酸菌と一緒にとることによって、乳酸菌がより元気に活動するよ!
オリゴ糖は体に吸収されにくく、通常の砂糖と比べてカロリーも約半分、腸までしっかり届くので乳酸菌と相性抜群!
*バイオジェニックス;直接あるいは腸内細菌を介して免疫賦活作用、コレステロール低下作用、血圧降下作用、整腸作用、抗腫瘍作用などを持つ食品成分
殺菌処理した乳酸菌やヨーグルト。殺菌されているので生きた菌ではないため、製品の品質変化などの問題が発生しにくく、用途が広がっている。
殺菌済みと書いてある乳酸菌の入った食品を見かけるけど、健康効果があったのね。
プラスアルファの独自の乳酸菌の威力もある!
”強さ引き出す”とか”リスクと戦う”とか”プリン体と戦う”などいろいろキャッチコピーをみかけますよね。
乳酸菌とは糖類を分解して乳酸を作り出す細菌の総称。どの乳酸菌でも一通りの体に良い機能は持ち合わせていますが、じつは個々の乳酸菌はそれぞれに得意分野をもっているんです!
*免疫システムの改善をもたらす乳酸菌
免疫バランスを改善する乳酸菌が注目されています。
・免疫システムが強化され、風邪やインフルエンザにかかりにくくなる
・免疫システムの異常によって起こる花粉症やアレルギー性鼻炎の症状の緩和
・アトピー性皮膚炎の予防効果
・自己免疫疾患である多発性硬化症、免疫系による慢性的な炎症が原因と考えられている動脈硬化の症状抑制効果
などが報告されています。
*中性脂肪抑制効果のある乳酸菌
・単回摂取による、食後中性脂肪の上昇抑制
・連続摂取による血中中性脂肪上昇の抑制
乳酸菌で食後の中性脂肪は上がりにくくなるし、毎日取ると、中性脂肪の数値が下がるってことね。
*内臓脂肪、皮下脂肪を減らす乳酸菌
肥満時の脂肪組織は炎症状態にあると考えられており、高脂肪食により炎症状態が増強し、脂肪細胞が肥大化します。
その炎症を抑え、脂肪細胞の肥大化を抑制されるという報告があります。
*食後血糖値の上昇を抑える乳酸菌
*筋肉の血流を良くする乳酸菌
筋肉の疲労回復や持久力維持、寝たきりなどによる筋持久力の低下を抑制できる。
*胃潰瘍などの原因となるピロリ菌を激減させる乳酸菌
*歯周病菌を減少させる、さらに口臭も改善する乳酸菌
*尿酸値を下げる乳酸菌
*膀胱がん、大腸がん、乳がんの予防効果のある乳酸菌
大豆イソフラボンと乳酸菌シロタ株を組み合わせて摂取することが乳がん予防に効果的という報告もあります。
色々ありますよね。薬ではないので、絶対に効く!というわけではないですが、色々試してみて、自分にあう乳酸菌がみつかるといいですね。
乳酸菌が心を落ち着かせてくれる。。。
ちょっと興味深い内容。
緊張やストレスでお腹の調子を崩す。また逆に便秘が続くと気分が落ち込むことありませんか?
これは脳腸相関といい、”お互いに独立した神経系を持つ腸と脳がお互いに影響を与えあう”という現象です。
脳がストレスや不安を感じるとその情報が末梢の臓器に伝わり、腸の機能に影響が出るということはわかると思いますが、その逆方向、腸から脳へさまざまな腸の生理的変化が伝えられて、脳の情報処理機能に影響を与えることがあきらかになっています。
この現象には神経伝達物質のセロトニンが影響しています。腸管には迷走神経や脊髄神経といった脳に向かう神経が多数分布しているため、セロトニンがそれらを経由して腸管内部の情報を脳に伝達していると考えられています。
セロトニンは幸せホルモンともよばれ気持ちを落ち着かせてくれたり、幸せな気持ちをもたらしてくれます。実はセロトニンの90%は腸にあり、脳にあるのは2%。腸でセロトニンの元となるアミノ酸が作られ、それが変換されて脳内セロトニンとなるのです。そしてそのセロトニンの生成に特定の腸内フローラが関与していることが明らかになりました。腸内環境を整えることでセロトニンの生成を促し、心の状態が整うということにつながるんですね。
乳酸菌がメンタルにも良い影響を与えるということがおわかりいただけましたか?
腸内環境を整えると心も安定するのね。
乳酸菌を手軽に取るにはヨーグルト!
ヨーグルトは乳酸菌を摂取でき、体質改善をはかれる魔法の食べ物!生きた乳酸菌を含む食品は味噌、醤油、チーズ、漬物、キムチなどあり、どれもすばらしいたべものですが、今日はヨーグルトのお話。
ヨーグルトコーナーには今様々な種類が大量に並んでいますよね。
ではどういったヨーグルトを選べばよいのか。
乳酸菌は今まで述べてきた素晴らしい効果を一通り持っていますが、実は基本の働きに加え、それぞれ得意分野があり、人それぞれ自分にあう乳酸菌があるというお話は先程いたしました。
腸内フローラというのは人それぞれ異なるため、一概にこのヨーグルトがいい!ということは言えず、どのヨーグルトのどの菌が合うのかは実際食べてみるしかありません。
なのでパッケージの効果の欄を見て自分の気になる効能のものを試してみるといいでしょう。
だいたい2週間は食べ続け、自分に合えば継続、合わなければ別のものをというふうにしてみてください。
腸内環境が変わるのには時間がかかります。効果が出るまでの時間の目安です。
・2週間前後;便秘、肌荒れ、歯周病・口臭、高血圧、高血糖、高コレステロール血症、高尿酸血症
・3週間;肥満、ストレス、ピロリ菌
・5週間;アトピー、花粉症、インフルエンザ(免疫力アップ)
花粉症やインフルエンザ対策なら3ヶ月前からヨーグルトを食べてね!
少しずつ体質を改善して、病気になりにくい強い体を作るために、自分にあった乳酸菌を毎日取る習慣をつけましょう!
乳酸菌生活メソッド!
*いつたべればいいの?
食後に食べましょう!食後は胃酸が薄まっており、乳酸菌が生きて腸まで届く割合が増えやすいからです。朝ごはんでヨーグルト食べたいという方もご安心ください。まず、フルーツやサラダなど軽く食べてからヨーグルトを食べるようにするとよいです。
時間帯は気にする必要はないようです。
*どのくらい食べればいいの?
1日200gを2週間取り続けると効果が出ると言われています。しかし1カップ100gのヨーグルト毎日1つでもいいらしいです。ただしヨーグルトを食べすぎて、脂肪分や糖分まで必要以上に取ってしまわないように注意が必要です。
*乳酸菌パワーの指標は?
ヨーグルトに含まれている乳酸菌の数、腸まで届く率、腸で生存できる日数が効果的な乳酸菌の目安になります。
乳酸菌の数;100億個以上
腸まで届く率;生きて腸まで届くと書かれてあるもの
腸で生存できる日数;長く腸にとどまると記載のあるもの
を基準に選んでみてください。
飲むタイプでも、固形タイプでも効果は同じのようです。
*効果的なプレバイオティクスも一緒にね
オリゴ糖が多く含まれている食べ物;きなこ、ごぼう、玉ねぎ、エシャロット、納豆、はちみつ、にんにく、バナナ
食物繊維が多く含まれている食材;
・穀類;玄米、ライ麦、大麦、もち麦
・豆類;大豆、小豆、枝豆など。9割が不容性食物繊維。
・野菜類;ごぼう、人参
・種実類;ごまなど
・イモ類;さつまいも、こんにゃく芋など、不溶性食物繊維が多い。
・ココア
・きのこ類;きくらげ、干し椎茸など
・海藻類;わかめ、もずく、めかぶ、こんぶ、ひじき、ところてんなど。水溶性食物繊維が豊富。
おわりに
腸内環境を整えることで、心も体も整うということでした。
そのためには不摂生や暴飲暴食をやめることが大切。そして毎日の習慣として
1、乳酸菌をしっかり摂取
2、乳酸菌の働きをサポートしてくれる食物繊維やオリゴ糖を摂取すること
で腸内細菌のバランスを保ち、少しずつ体質改善を行い、健やかな心と体を作りましょう。
さあ次回は、とうとう本題、CHINKAの周りで流行っている豆乳ヨーグルト!
お楽しみに!